昔とは違ったイメージがあるから困っていること

妹の家族が連休中に旅行に行くということで、子供たちが可愛がっているセキセイインコを預かることになりました。
私も妹も小さいときから小鳥が大好きで飼っていたことがあるので、「鳥の世話がわかっているお姉ちゃんのところで預かって欲しい」と頼まれたのです。
私たちが子供のころ大好きで何羽も飼っていたのは文鳥ですが、自分達が自主的に世話をするような年頃になる前にインコも飼っていたことがあります。

文鳥好きの友達なんかと話していてよく意見が一致することは、「文鳥に比べるとインコは表情に乏しい」ということです。
愛情表現・感情表現の豊かな文鳥たちに比べて、インコは人間よりも鳥同士のつながりを好むようなイメージがあったからです。
実際に飼育していても飼い主にべったりな文鳥に比べて、インコ達は人間に対してクールな反応が多かったです。

ところが最近、鳥関係の雑誌をふらっと立ち寄った本屋さんで見つけて購入、読んでみてからインコに対するイメージが変わってしまいました。
その本によると、もともと群れで暮らすインコ達はやっぱり人間とのつながりを好むということが分かったからです。
手乗りにしたインコを一羽飼いすると人間にべったりになるという記事でした。
飼い主に対する愛情が大きくなると鳥同士で飼い主を巡って焼きもちを焼くこともあるのだといいます。

実はこれまでも時々インコを預かることはあったのですが、普通に接していました。
毎日餌・水を替えてやって30分ほど遊んだらケージに戻して時々様子を見るくらいだったのです。
インコのほうも私の顔を知っていることもあってとくに預けられることにストレスを感じている様子はありませんでした。
ただ、記事によるとやっぱりいつも仲良くしている家族がいないとインコも不安を感じているのだといいます。
これまでと同じような「ちょっとドライな扱い」ではいけなかったのかもしれません。

文鳥を可愛がっていた時のことを考えると世話をしている小鳥たちに話しかけたりするのは特に難しいことではありません。
でも文鳥たちは人間がケージに近づいて話しかけたりすると喜んで自分達も寄って来たり時には小鳥のほうから「そばに来て」と呼びかけられたりすることもありました。
逆にインコとなるとあわててケージの反対側に逃げて行ったりして「餌や水をくれるのはいいけれど、ちょっとほっといて」という感じがしたのです。

妹がインコを飼ったのは子供たちが欲しがったからでした。
インコを一番可愛がる姪っ子が「鳥にとって一番好きな人」なのだそうです。
確かに姪っ子は朝学校に行く前に餌・水を替え、帰ったら宿題よりも先にインコと遊ぶのが日課になっているといいます。

主婦の私はそれなりに忙しいですから、姪っ子と同じように一日インコと遊んでいるわけにはいきません。
でも新しい知識をもとに新しい知識で預けられているインコを見ると、心なしかションボリしているように見えるのです。
たかが3日間ですから、今多少寂しくてもストレスがたまるということはないと思います。
そうはわかっていても、妙に気になってしまうわけです。

今回の滞在中にやたらと愛想がよくなり、特別なおやつまで用意した私のことをインコはどう思っているでしょうか。
夫などは笑って「待遇が良くなったんだから、文句ないだろう。」と言います。
「たまには子供の相手じゃなくて、こんな大人からの扱いもバカンスみたいでいいなって思ってるよ。」とも言います。
そうかもしれませんし、そうならいいなとも思います。

昔と違って鳥などのペットについてもストレスをかけないで一緒に暮らそうと考える人が多くなってきたようです。
そのおかげでいろんな新しい情報や飼育方法の情報がたくさん手に入ります。
いいこともたくさんありますが、とまどうことも多いのです。